耐候性育種とは、気温や水分、日照などの自然環境の変化に影響を受けにくい品種を開発することです。
暑さ寒さや乾燥、過湿などに強く、病気にもかかりにくい品種を育種・供給することで、農薬やエネルギー使用の少ない栽培を実現します。また、苗生産現場でのCO₂排出量の削減にもサカタのタネの研究開発が貢献しています。一例として南米原産のペチュニアという花は、生育の適温が20℃前後で寒さに弱いため、春に出荷するための低温期の栽培には加温が不可欠でした。しかしサカタのタネの育成品種の中には、低温下でもよく生育するという特性を持ち、栽培のための暖房温度が従来品種より低めでよいものもあります。この品種では、生産者が暖房費を節約できるだけでなく、結果的に暖房によるCO₂の排出量を削減することにより、地球環境への貢献を行っています。